AOAジミンとミナのいじめ件について書かれた記事の中で、面白くて紹介したい記事があって訳してみました。
AOAいじめの内容は
デビュー9年目に爆発したいじめ…前メンバーのミナ「記憶が消えない」
AOAいじめは結局脱退に…「宿舎に男連れてきたくせに」
AOA事態で見るKポップグループの「関係性」
*訳したのは全文じゃなくて一部です。
*原文記事(韓国語):リンク
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関心を持って見守った人なら知っているだろうが、Kポップ系で起こるあれこれ事件に対する海外Kポップファンたちの反応は、韓国とは雰囲気が大きく違う場合が多い。彼らは「アイドルが先」だ。アイドルが社会的物議または厳然たる犯罪を犯しても、彼らは常にアイドルを先に保護する。 … それとともに韓国大衆の反応を批判する。理解できないほど細かく厳しい基準での公人でもない私人のアイドルを攻撃するという理由からだ。
つまり「韓国大衆vsアイドル」の構図を作って、自分たちはアイドルの方に立つ。私たちが立ち上がって鋭敏な韓国大衆からアイドルを「保護」しなければならないという趣旨である。自分たち海外ファンがいるから、韓国大衆に負けずに(?)頑張って堪えという意味で「Stay Strong」のハッシュタグも展開する。
ところが、今度のAOAいじめ事件で、海外Kポップファンの反応は明らかに異なった。
韓国の反応とほぼ違うことがないほど強くジミンを非難した。事務所FNCエンターテイメントの無責任にも同じように批判した。大変珍しい現象が起きたのだ。
多分アイドル個人の問題のために「韓国大衆vsアイドル」の構図が成立したものではなく、アイドル同士の内部で問題が発生した珍しい事例でそうだったかも知らない。初事例であるT-ARAいじめ事件の当時は、海外Kポップファンが今のように西欧圏まで広がっていなかったので、似た例を見つけられないからでもある。ところが、違う側面も考える必要がある。
それは「海外Kポップファンは果たしてKポップアイドルに何を望むのか」である。
当然に海外Kポップファンはアイドルの歌とパフォーマンス、すなわち「本業」だけ楽しむのではない。最初からアイドルとはそんな商品だ。音楽パフォーマンスを取り巻く多くの要素を商品化させ、一種の「音楽総合商品」でアプローチする仕組みである。その過程で、いわゆる「関係」要素もセールスポイントとして動作する。グループ内のメンバーの間の「ケミ」をもとに、彼らのコミュニケーションや関係性などを照明して、グループ自体への愛着を高めてくれる要素だ。そしてそれでアイドルグループを単なるビジネス関係ではなく、すごく親密な私的共同体でも思うようになる。
韓国人にはこのようなものがアイドル1世代から当たり前の要素とされるが、海外ファンには違う。海外ではチームとして登場したアーティストでも基本的には個人が砂のように集まっている形で認識するように構成されている。それぞれの事情があったらいつでも壊れられるし、特定メンバーの人気が上がると自然にソロ活動のために脱退する。
アメリカ、ヨーロッパなど西欧アイドルだけがそうではない。すぐ隣国の日本にもAKB48をはじめとしてる48のグループシステムが存在する。チームとして共同体意識より毎年総選挙などを通じて他のメンバーを「踏みしめて」登る構造、まさに「万人の万人に対する闘争」システムを揃えている。その前のモーニング娘なども特定メンバーの人気が上がるとソロでデビューさせ、空席は新しいメンバーを選抜して足すシステムなどが存在してきた。
このような雰囲気で自国のアイドルを消費してきた立場にはKポップグループが全く違うコードを見せたものである。一つの団結したチームとしての魅力だ。共通の目標を持ってる運命共同体で、強力な私的油代替としてアプローチした。
たまに事情があってグループから脱退する場合にも、彼らの友情だけは継続されるというシグナルがSNSなどを通じていつも見られてきた。海外Kポップファンは、このような部分にも魅力を感じてKポップファンダムに入ってきた人々である。自国チームからは感じることができない特有の親密な雰囲気が彼らを魅了したものである。
(アイドルは)スポーツチームである同時に、学校の教室でもあり、一緒に遊びに行く友たちでもあり、ある意味では兄弟姉妹でもある独特な連帯意識が彼らを捕らえた。 「これがK-POP」という感じで。
ところがAOAジミンのいじめ事件は、この部分を極端に毀損した事件である。
自分たちが信じて楽しんできたKポップグループの「関係性の神話」を崩した事例である。だからそれほど失望と怒りも大きくなるしかないし、韓国大衆と同じ批判反応というすごく珍しい現象まで起こすようになったのだ。
ともかくAOAいじめ事件は問題の核心だったジミンの脱退で一段落した。そしてAOAは活動継続が不透明になった。 … グループ自体にも音楽パフォーマンスの役割が大きかったジミンの脱退は致命的なことだ。
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この事件で振り返ってみなければならない部分はあまりにも多い。アイドルの人権が第一で、それについてなら既に数多くの議論が行われた。
ところが、そのような(いじめする)グループ内の雰囲気は、国内と海外のファンをすべて含めてグループのセールスポイントを一瞬に壊して消費層全体を失うことができるほどの「事業的にも最悪のリスク」である点も認知しておく必要がある。
事務所で集中的に、綿密に観察し改善する必要がある。 「Kポップ神話」は、即ち「関係性の神話」をもとにしているので、なおさらそうだ。
評論家イ・ムンウォン